ジャマイカの酒ウンチク🍻

JAJAマガジン
出典 Myers Rum Website

ジャマイカでも日本同様、お酒を飲みます。(筆者の周りの)日本人ほど“しこたま”飲みませんが、誕生日会やパーティーの際にはアルコールが振舞われます。

  <目次>

1、日本でも飲める!ジャマイカ産ビール

2、ソレルはクリスマスの必需品

3、ぜいたくワイン

4、超個性派マグナム

5、ジャマイカ定番!ラム酒

6、泥酔禁止。安心安全お酒の飲み方

1、日本でも飲める!ジャマイカ産ビール

出典:Red Stripe Twitter @RedStripe

現地で日常的に飲まれるのが、あっさりして飲みやすいジャマイカ産のビールRed Stripe(レッド・ストライプ)。決して物価が安くないジャマイカで、日本に比べて安いと思える数少ないアイテムです。1本330mlが税込み130円くらい※で、空き瓶を返したら十数円バックがあります。最近は缶も出ていて、軽いので助かります。

※ジャマイカドルの下落が続いているため日本円に換算すると以前よりも安くなった。

Red Stripeビールは、日本のレゲエバーやジャマイカ料理レストランに必ずと言っていいほど置いています。1本700円くらいが相場でしょうか。

出典:Red Stripe Website

ジャマイカに来てお酒を買う時、「Hot or Cold(ホットかコールド、どちらにしますか)?」と聞かれることがあり、「え、ホットビールってどういうこと?!」と初めは驚きました。今でこそ冷蔵庫の普及が当たり前になりましたが、ジャマイカでは今でも「冷たいものは飲まない」という人が多くいます。だからビールも常温で飲むのです。バーでは必ず、常温をホット、冷蔵をコールドとして区別して売っています。日本人の筆者にはぬるいビールのうまさはいまだに分かりませんが、特に中年男性が「ホットビールおくれ。」と言っているのをよく聞きます。

出典:Red Stripe Website

日本で見たことがないけど「あるといいな」と思うのが、Red Stripeのソレル味。ほんのり甘くてソレルの良い香り!日本人にもウケそうな味なのですが・・・

出典:Loshusan Supermarket

2、ソレルはクリスマスの必需品

前項でご紹介したRed Stripeのソレル味。日本で聞き慣れない「ソレル」は、ハイビスカス科の赤い花です。甘酸っぱくて、ソレルの実をかじると幼少期につつじの花の蜜を吸っていた時のことを思い出しました。

出典:Loop Jamaica

ジャマイカでクリスマスに必ず飲むのが、花の名前そのまま「ソレル」と呼ぶ、ソレルを煮出した飲み物。火にかけた水にソレルをたっぷり投入し、生姜と砂糖、数種類のスパイスを加えて煮出します。

乾燥したソレルも売っている。生のソレルはクリスマスシーズン以外ほとんど見かけない。
出典 myforkinglife.com

その真っ赤なゆで汁にさらにホワイトラムを加えることで、長期保存がきく飲み物になるそうです。トロっとして甘いですが、生姜やスパイスもしっかりと効いていて、とても美味しいです。

ソレルをスパイスと一緒に煮出しているところ
出典 myforkinglife.com
出典 myforkinglife.com

3、ぜいたくワイン

出典:Jamaican Treasures

近年ジャマイカの女性に大人気のワイン。ワインを飲む文化がジャマイカに定着してきたのはここ数年のことです。関税や輸入ルートの関係だと思われますが、ジャマイカではワインは高級品です。日本の「チープワイン」の感覚で同じワインを買っても、ほんのちょっと良いワインが買えるくらいの値段になります(つまり2000円くらい)。日本では貿易協定でワインの値段がすごく下がりましたよね。

アップタウンにある人気店 Uncorked
出典 Instagram @uncorkedja

例えば、ジャマイカでよく見るYellow Tailのベーシックなワインは、日本で1000円くらいですが、ジャマイカでは税込み2000ジャマイカドルくらいになります。日本円に換算すると1400円くらいでそんなに高く感じないかもしれませんが、最低賃金が週に9000ジャマイカドルであることを踏まえると、多くの庶民にとって2000ドルのワインは「ぜいたく品」でしょう。

出典 Loshusan Supermarket

「最近はどこに食事に行ってもジャマイカ人女性がワインを飲んでいるのを見るよね。」と話していたのは、写真に写っている筆者の友人のジャマイカ人女性です。少し前までジャマイカでワインなんて飲むのは外国人かよっぽどオハイソな方々でしたが、近年は一般のジャマイカ人にも親しまれるようになりました。そのおかげで種類も増えてきているようで、産地としてはアメリカ、スペイン、フランス、アルゼンチン、チリのワインをよく見ます。

しかし残念ながら、ジャマイカのワイン文化はまだまだこれからのようで、ワインに全く詳しくない筆者でも「うむ、これはひどい。」という代物が出てきたりします。今後の発展に期待!

友人の誕生日祝いに近くのレストランへ。筆者の右手にもYellow Tailワイン。
これが一番安かった。1杯600ジャマイカドル(420円くらい)

4、超個性派マグナム

Magnum大使のダンスホールアーティストSpiceとダンサーでもあるDing Dong
出典:Caribbean Life News

ジャマイカならではのお酒、アルコールでありながら精力剤としても人気なのが「Magnum(マグナム)」。「マグナム・トニックワイン」という商品名で売られていますが、ブドウなどを原料とする一般的なワインとは中身が全く異なります。ハーブ、ミード(蜂蜜酒)、トニック(強壮剤)の混合物で、100パーセント天然成分を売りにしています。強壮剤や体に良いとされるナチュラルハーブが入っているので「精力剤」と呼ばれるのでしょう。

アルコール度は16.5%で、味はちょっと薬みたいな味(チェリーフレーバー)。蜂蜜酒のせいか、シロップのように甘くて筆者は苦手です・・・。男性に限らず女性も飲むので、コロナ以前はパーティーでマグナムを大人買いしてテーブルにたくさん並べている風景もよく見られました。

出典 Magnum Instagram @magnumtonicwine

マグナムは「ダンスホール」と呼ばれる、ジャマイカの若者に人気な音楽分野と様々な場面でタイアップしています。マグナム企画の「Magnum Kings and Queens」というスター発掘イベントで、日本人レゲエアーティストのRankin Pumpkin(ランキン・パンプキン)が準決勝まで上り詰め、社会現象を巻き起こしたのは2017年のことです。当時のジャマイカでは、道を歩けば「ランキンパンプキン知ってるか?」と話しかけられました。今でもたまにあるので、すごい影響だなと感心します。

出典:Loop Jamaica
ランキンパンプキンについてはまた詳しく書きます!!

マグナムはダンスホールアーティストを大使に迎えてプロモーションをするなど、音楽と切っても切れない関係です。コロナウイルスの影響でほとんど全ての音楽イベントが中止になりましたが、本来ジャマイカではマグナムに限らず、様々なアルコールメーカーがイベントや大規模なコンサートを開催しています。

5、ジャマイカ定番!ラム酒

ジャマイカ・ラム・フェスティバル
出典:Loop Jamaica

そして、ジャマイカと言ったらラム酒!ジャマイカでたくさん採れるさとうきびを原料としたラム酒は、ジャマイカのお酒として一番メジャーです。男性に人気のホワイトラムは味が強いので、水割りというよりは甘いジュースで割って飲む人が多いです。ジャマイカのホワイトラムと言えば、何と言っても「Wray and Nephew」!色々種類がありますが、この「レイ&ネビュー」というブランドのホワイトラムが大人気です。

出典 Loshusan Supermarket

筆者個人的には無色透明のホワイトラムよりも、茶色のダークラムが好きです。二者の違いは、その製造法にあります。「ホワイトラム」は内側を焼いていない樽で貯蔵するため、さとうきびや糖蜜といった素材の味が、自然なまま味わうことができるタイプのラムです。対照的に「ダークラム」は、蒸溜した原酒を、内面を焦がした樽で3年以上貯蔵するため、樽からの独特な香味成分が出て濃褐色になるのが特徴です。

出典 Myers Rum Website

ジャマイカ産ダークラムはたくさん種類がありますが、特に有名なのが「Myers(マイヤーズ)」です。日本のレゲエバーでも必ず置いているこのマイヤーズ、残念ながら、日本での終売が決まりました。新型コロナウイルスの影響により、輸入していたキリンビール株式会社が、ブランドオーナーから安定した製品供給を受けることが困難になったそうです。マイヤーズラムをコーラやソーダで割ったラムコーク、美味しいんですが・・・泣。

出典 Myers Rum Website

マイヤーズラムと並んで人気なジャマイカ産ダークラムの「Appleton(アップルトン)」。最近ラベルがスタイリッシュなデザインに変わりました。レギュラーも美味しいですが、黒いラベルの12年物はまろやかでほんのり甘く、とても美味しいです。日本のバーなどでも見かけます。

出典 Appleton Website

現在はコロナのせいでジャマイカでも外出禁止令なども発令されていて、なかなか遠出しづらいのですが、いつか行ってみたいのがAppletonのラム工場見学ツアー。入場料を払って工場内を見学する際、年代物のラムをテイスティングできるそうです。St. Elizabeth(セント・エリザベス)という県にあり、コロナ以前は観光客にも人気のスポットでした。

出典 visitjamaica.com

6、泥酔禁止。安心安全お酒の飲み方

出典:visitjamaica

ジャマイカで、泥酔はドン引きされます。良い意味でも悪い意味でもカッコつけのジャマイカでは、ベロベロに酔うのは格好悪いことです。また、健康的な生活を送るジャマイカ人は二日酔いをすごく嫌うので、お酒を飲みながら水を飲むという作業をかなり真面目に行う人が多いです。さらには、安全確保の意味でも泥酔できません。酔っぱらって電車のシートで爆睡しているサラリーマンは日本の風物詩ですが、治安がいいから成せる技です。むしろ、そんなことできない国がほとんどですよね。日本ってすごい!

出典 Travelling Lamas
St. Elizabethにある人気スポット、ペリカンバー。

ジャマイカの酒うんちく、いかがでしたか?これを機に、日本でも手に入るジャマイカのビールやラム酒を試してもらえると嬉しいです!