コロナ渦ジャマイカ日記 〜1月19日 2021年〜

Jamaica Day7/ 自主隔離 Day6

こんにちは。NPO法人LINK UP JAJA(リンコップジャジャ)代表 永村夏美の

なんちゃってジャマイカ社会学・インフラ編「水」

滞在7日目、初めての雨が降ってます。

ジャマイカで水が止まるのは日常で、干ばつやポンプの故障で数カ月間水道から水が出ないなんてこともままあります。高級住宅地でも時折水が止まり、貧しい地区にいけば水が止まる頻度が上がるし、そもそも水が来てないってこともある。

2018年ブルーマウンテンに住んでた時は2カ月間水が止まって辛かった。川でシャンプーして楽しいのは最初の2回だけでしたね。笑

今も、隣町では2カ月くらい水が止まってて大変だと友達が愚痴ってました。だから、雨はBlessings!文字通り恵の雨(そうかと思ったら大雨で洪水になったりするけども…)。

幸い、わたしが今滞在している地域はほとんど水が止まらない。この地域独自の水源をこの土地の水道局が管理しているからと聞きました。水が止まるってすんごいストレスだから、本当に有難いことです。

私はこれまでアップタウンのNew Kingston、メインストリートHalf Way Treeの外れ、ブルーマウンテンの裾などに滞在しましたが、水事情は今いる場所がダントツいけてます!うちお湯シャワー出るので病みつきよ。もう日本の銭湯なんて極楽!

ジャマイカは水道水が飲めるのですが、実はこの国の水道事業に日本が大きく関わっています。1966年の日本政府による有償資金協力では、66.44億円規模のプロジェクトが行われ、浄水施設の修復や拡張などが行われたそうな。

でも、ジャマイカという国の語源は【ザイマカ=木と水の大地】。本来ジャマイカに水は豊富にあるはずなのに、なんでそんなに水に困るのや??

これはやっぱり「お金が無いから」みたいなんですねぇ。老朽化したパイプを直すお金が無いから水がダダ漏れ。加えて貧しい人がメーターの無いところから水を盗むなどして、料金が徴収できない「無集水率」が60%くらいあったとか(日本は10%くらい)。上述したプロジェクト以後どれくらい無集水率が下がったのかは資料が見つかりませんでしたが、少しは改善されたのかな?でも、メンテナンスにもお金がかかるもんねぇ。

ところで、漏れた水、盗まれた分の水道料金は誰が負担するかというと、水道料金を払う人が負担するんです。だからジャマイカは水道代が高い。「おいおい、無茶苦茶やな!」と思うけど、ジャマイカ全土のパイプやポンプを直すための資金(つまり税収)や、それほどの莫大な借金をする体力が、ジャマイカ政府に無いのでしょう。

いくら豊かな自然から湧き水が湧いても、それが市民に届くまでにはお金がいるっちゅうことですね。やっぱり、お金。モニモニモニモーニ♪(Discoのセグメントでかかるやつ、ABBAじゃなくて、何だっけ⁈)

日本はジャマイカに様々な技術協力、資金援助をしてるので、ジャマイカマニアもしくは税金の遣い道マニアの方は、在ジャマイカ日本大使館HPで資料を見られますよ。

なんちゃってジャマイカ社会学インフラ編、次回は「電気」か「道路」です。

コロナ渦ジャマイカ日記 〜1月20日 2021年〜

Jamaica Day8/ 自主隔離 Day7

こんにちは。NPO法人LINK UP JAJA(リンコップジャジャ)代表の永村です。

今日は近所に住む女友達が食べ物を持ってきてくれました。

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ジャマイカでローカルの女友達ができるまで、実は随分時間がかかった。「つるむ女友達」という存在が出来たのは、ここ数年のことかな。

お洒落でワイルドなジャマイカの女の子たちに憧れて、ファッションや身振り、話し方を真似してみる。でも、仲良くなっていざ一緒に遊びに行くと、自分と彼女らが「同じではない」ことが分かり、距離を感じる。

「日本人=金持ちと思われて、金づるにされているだけなんじゃないか…。」

特に10代、20代前半にはそんな風に思う出来事もありました(長期滞在の外国人が通る道ではありますね)。もちろん、これでもかと愛を与えてくれるジャマイカの人達との出逢いがあったからこそ、執念の如くしつこく戻って来ているわけですが。

「同じ」であろうとする段階を超えて、自然体で相手と付き合えるようになると、結局その「違い」は気にならなくなって、むしろ「違いのアドバンテージをどんどん取っていったろう!」くらいになってくる。時にはローカルと付き合う難しさに向き合いながらも、絶対的に面白さの方が勝つから、病みつきになるんやなぁ~。

未だ時差ぼけが解消されず、夜中にパチッと目が開いては読み進めているいとうせいこうの「国境なき医師団を見に行ってみた」本に感化されすぎて、小説家気取りの文体になっていないといいのですが。すぐ寄せてしまうタチなので笑。せいこーさんがDUB歌ってるの生で観たいな!

隔離残りあと一週間、やっと折り返し地点。ジャマイカへのローヤルティ―を示すため、最後まで真面目にやるで。

コロナ渦ジャマイカ日記 〜1月22~23日 2021年〜

Jamaica Day9/Quarantine Day8

こんにちは。NPO法人LINK UP JAJA(リンコップジャジャ)代表の永村です。

ベストフレンドのAishaが買ったばかりの車を見せてくれた日の事を、昨日のことのように覚えている。

すぐ近所に住むAishaとは、地元のイベントでCHAKA CHAKAを出店した時に知り合った。そのクリケットマッチの会場で、ジュエリーデザイナーの彼女も自身のブランド「Aisha’s Inspirations」のブースを構えていた。

お互いの事を話すようになり、インデペンデントウーマンであるAishaがこれまで多くの困難を乗り越えてきたことを知ると、彼女へ尊敬の念を抱いたことはもちろん、「やっぱりジャマイカ人すげぇな。」とこの国を生きる人たちへのリスペクトがまた大きくなった。

ある日Aishaに「ちょっとうち来て~。」と言われ、その言い方がなんか意味深やなぁと思いつつ伺うと、ゲートに付いてびっくり。彼女が暮らす家の中庭に1台の車が止まっている。

「え?え?!これ?!買ったの?まじで?!ぎゃーーーー!!!」

私は絶叫しながら、そのシルバーの日本製中古車の開いていたバッグドアから車に倒れ込み、爆笑しながら泣いた。Aishaは「そんなに喜んでくれたら嬉しいわ~」と言ってケラケラ笑った。倒れた時に首を痛めてしまったのが後で分かったけど、痛いより誇らしかった。

ホテルで働きながらジュエリーデザイナーとして切磋琢磨する彼女が、「ナツミ、私な~、絶対自分の夢を諦めへんねん。まずは、お金貯めて車買うわ!」と言っていたのはほんの数カ月前。すごい、すごすぎる!なんてカッコいいいんや・・・泣(ていうかこんな物価高くて賃金安い国で、どうやってそんなお金貯めるの?)。

こういう感動があるから、ジャマイカはやめられまへん。

コロナ渦ジャマイカ日記 〜1月23日 2021年〜

Jamaica Day10/ 自主隔離 Day9

こんにちは。NPO法人LINK UP JAJA(リンコップジャジャ)代表の永村です。

ついさっき、モベイからRankin PumpkinがAfrican Symbolと息子のウーロンを連れて物々交換に来てくれました。

去年か一昨年、突如中国から現れたウーロン。中国やからってウーロンていうネーミング、雑すぎません?(と思ったら、なんと本名「烏龍」だそうです!シブい!)

ジャマイカではニックネームじゃなくて「ペットネーム」。SymbolとかPumpkinのような芸名的な呼び名だけじゃなく、例えば「フランシス」さんのあだ名が「クリスティーン」とかいうパターンも結構ある。なんでなん?て聞いても「なんでも。」みたいな感じで、理由がよぅ分からんことが多い。優子さんのあだ名がなんで千佳子さん?みたいな。笑

わたしはジャマイカではNatty(ナティー)ですが、もっとぶっ飛んだのにしても良かったな。みんなナツミの「ツ」がパトワに無いから発音できないんです。どうしてもナトゥーミとかナタリーとかなってまう。ナタリーではないしね!

Symbolは相変わらずのテンションで「ファンビリ(ファミリー)!よう帰ってきたな!」と歓迎してくれ、ポンキン姉さんは久々の再会にも関わらず「どーやって痩せたん?」とそればかり聞いていました。ウーロンは片言の英語が早口やし…

ほんま、変なファミリー。(笑)

ジャマイカ国家のモットー「Out of many, One people」は様々な人種をルーツに持つ人たちがひとつの国家を形成することから、ジャマイカの多様性を象徴しています。Pumpkinファミリーはまさにこのモットーを体現していますね!

隔離が終わったらSymbolのゲストハウスにも泊まりに行って、そちらからもレポートしますのでお楽しみに!

ONE BLOOD❤