JAJA MAGAZINE

木彫師トニーさんが彫る、黄金に輝くジャマイカの椰子の木。





今回は木彫り職人のトニーさんを紹介します!

トニーさんはモーリスさんがいるマーケットの斜め向かいにある、大規模な土産物マーケットであるOcho Rios Craft Market(オーチョリオス・クラフトマーケット)にお店を構えます。

やはり、この日も歩いているお客さんは私だけ・・・。ジャマイカでは観光客の受け入れを行っていますが、そのほとんどがオールインクルーシブホテルに滞在します。ジャマイカ政府もコロナウイルス感染拡大防止の観点から、ホテルの外に出ないよう要請しています。そのため、アメリカなどから観光客が来ないではないものの、街中には観光客が戻ってこないのです。

▲疲れたのでココナッツ飲んで休憩!この日は2時間以上マーケットを歩き回って品定めした。御覧の通り観光客が自分以外おらず、閑古鳥が鳴いていた。

少ないお客さんが入ってきたとなると、一つでも商品を売ってなんとかその日の売り上げゼロを免れたい思いから、マーケットに多数あるブースからのラブコールがハンパありません!

「ハロー、ナイスレディー!見るのはタダだから、見て行って。ほら、こっちこっち!」と有無を言わさぬ勢いでお店に導かれます。コロナ以前から結構強引ですが、やはり商売が厳しい状況にあるため、客引きの勢いがパワーアップしています!笑いごとではなく、本当に厳しいのです。

▲ココナッツ(ヤシ、椰子)売りのおじさん。ジャマイカでは飲むココナッツを「ジェリー」と呼ぶ。

▲ココナッツウォーターを飲んだあとは、実を割って中に残っているゼリーを食べる。これがまた美味しい!

大変な思いをされているお土産屋さんのみなさんに労いの気持ちを持ちながらも、こちらも商売ですから品定めには時間をかけます。この日は木彫りにフォーカスしていたのですが、マーケットに出ていた木彫りを全て見て、「この人!!」と思う木彫り職人さんに出会いました。それが、トニーさんです。

トニーさんの木彫りはデザインが可愛らしいのはもちろん、色使いがポップでキュート!サンセットを受けゴールドに輝くヤシの木の色使いに、一目惚れしました。

トニーさんにインタビューを申し込むと快く引き受けてくれましたので、ここでその内容をご紹介します。

(以下、T:トニーさん、C:CHAKA CHAKA)

C: トニーさん、あなたのことを少し教えて頂けますか?

T: 僕が小学校に通っていたくらい小さい時、僕のおじさんが木彫りをやっていたんだ。僕はそれを見るのが好きで、自分でも木彫りをするようになったんだ。

C: 何年くらいやっているんですか?

T: 20年はやってるね。もう長いことやってる。

C: あなたの作品を少し見せてもらえますか?何があるんだろう・・・

T: 恋人、ハーレーダビッドソン(なんででしょう?笑)、魚、エイ、キリン・・・

C: 自分の仕事は好きですか?

T: 好きだよ。好きなんだけど、ほら今コロナのせいでビジネスがスローなんだ(売り上げが少ない)。でも諦めずに、いつか良くなることを願って続けているよ。

C: ワクチンなんかの影響で観光客が戻ってくると期待されていると?

T: そうだね、観光客が戻ってきてちょっとでもお金を落としていってくれないと。

C: そうですね。トニーさん、日本の皆さんになにか一言ありますか?

T: ああ、君が次来る時は日本から友達を連れてきて欲しいな。そしたら君に何か良いものをあげるよ(お友達紹介してくれたらお礼をするよという意味。ジャマイカらしい!笑)。

C: ほんと、そうなるといいな!トニーさんありがとうございました。

(インタビュー終わり)

とっても素朴なトニーさん!彼の人柄が木彫りにも表れているようです。お部屋に、お店に、ジャマイカに降り注ぐ太陽をいっぱい受けたヤシの木の木彫り、いかがですか?